先週のNHK杯は準決勝の第2局、橋本八段vs行方八段が行われた。
いよいよ戦いが本格化していきそうになったその瞬間、
なんと橋本八段が「二歩」の禁じ手を打ち、反則負けとなってしまったのだ。
序中盤の長い、煮詰まる展開
準決勝の第1局はすでに行われ、森内九段が決勝へと駒を進めていた。
その決勝での対戦相手を決めるのが本局である。
橋本八段の角交換型四間飛車で進み、序盤早々に角を交換する。
しかしそのあとは中盤の駒組み合戦が非常に長く続き、
煮詰まりそうな局面。
なんと69手目まで駒がぶつからなかった。
行方八段が上手く打開して一歩を交換し、
戦いが本格化していったところだった。
垂れ歩の存在
上手く攻めの起点を作られてしまった橋本八段も攻め合いに持ち込むよう、
歩を垂らして角を打つも・・・
行方八段の右金が攻めに入り込む▲6四金で、パッと見、先手が良くなった。
そして金の侵入を防ぐべく、△6三歩。
しかし、ここは先ほど垂らした歩のある、6筋であったのだ。
驚くべきは、その反響
私の周りでも、この珍事をすでに知っている人が多くいた。
将棋ファンならともかく、まったく指さないような人にまで広がっていた。
聞くところによれば、yahooのトップニュースになっていたようだ。
将棋が広まるのは嬉しい。
が、やはり素直には喜べない。。。
将棋界の中でも、様々なネタで盛り上げてくれる橋本八段だけに、
ネタだと言う人も少なくはないようだ。
(どこまで本気で言っているのかは知らないが、そんなことをする理由がない。)
次こそは、立派な成績で世間をにぎやかして欲しいと思う。